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PTA戦争

主婦、家事で手一杯の毎日なのに、PTAにまで生活をかき乱されて・・・。毎日が色んな意味で戦争デス(;´・ω・`A``

2024'05.19.Sun
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2007'04.02.Mon
ブーブー・・・
バイブの振動で我に返った。

紀からのメールだ・・・。
「おかん、家にはいないよ。おとんの布団は引いたままになってる。俺はこれからどうしたらいい?」
「布団引いたまんまってどうしてだろぅ・・・。あんた○○駅(実家と病院近くの駅)にとりあえず行って。あたしも行くから。」
「保険証とかいらないのか?場所知らないけど。」
「保険証とかは後でまた取りに行ったらいいじゃん。とりあえず向かって。」
「了解」

「駅についたぞ。まだ電車か?」
「もうすぐ着く。あんた今どこにいるの?」
「西口にいる。階段上ったところね。」
「わかた。」

紀はやつれた顔で立っていた。2時間ほどしか寝ていないらしい。
「お母さんに連絡とれた?」
「いいや。ったくどこにいってるんだ。」
「何かあったのかな・・・。」
「お前の情報じゃ状況が全然わかんないから、家行くの正直怖かったぞ。」
「・・・どうして?」
「殺人事件とか想像したじゃんよ。」
「実はあたしもそれ想像してた。」
「何がどうなってるの?」
「全然わかんない。」
「で・・・、どうするの?」
「病院行かないと・・・。あんた場所知ってる?」
「知るわけないだろ。」
「タクシーで行こっか・・・。」
「そのほうが早いな。」

駅から10分少しで病院に着いた。1階の受付で聞いてみる。
「2階のナースステーションに声を掛けてクダサイ。」
と、事務的な反応。

ナースステーションで記載を終えて、ICUに・・・。
ぐったりと横たわり、痛々しそうな管・・・。
顔色は血の気がなく、あんなに小さく見えた父に声を掛けることすら出来なかった・・・。
いつも喧嘩ばっかりして、似たもの親子と周りからよく言われ、
またその事に反発して、喧嘩の繰り返し・・・。
だけど、小さく見えた父にただボーゼンと見ることしかできない自分に、
ショックとやるせなさが襲う・・・。

あたしは父の側に長くいることができなかった。
廊下をいく看護師さんを見つけ、父の容態を訪ねてみる。
「フリールームでお話ししましょう。」と促され
紀と二人、フリールームへ・・・。
「あのぅ、父の容態は・・・?」
「今は安定していますが、いつどうなるか・・・予測はできません・・・。」
「どうしてこんなことに?」
「昨日のお昼前ごろだったかな。お母さんと一緒に救急車で来られて。」
「え・・・。母は父と一緒に病院に来たんですか?」
「一緒に来られてましたよ。」
(一緒に病院に来て、どうして今いないの・・・?)
「それで?」
「一応検査をしましょうっていうことになって、色々検査してみましたが、異常が見つからず、検査入院って形で2~3日入院されたんですが、痛みがなかなかとれずに、昨日の23:00ごろにとったレントゲンで、お腹の中に穴があいた影響でか空気の影が見つかり、その穴の縫合手術をすることになったんです。」
「はい。」
「それでお腹を開けてみると、小腸が腐っていました。」
「え・・・。」
「癒着もありお腹の中はかなり酷い状態で、命の危険もありました。」
「・・・。」
「小腸は3箇所腐っていまして、3箇所切除しなくてはならなかったんです。」
「はい。」
「詳しい状況などは、執刀された先生から説明があるので、その時に聞いてくださいね。」
「はい・・・。」

看護師さんが去った後、フリールームに残されたあたしたちは、話す気にもなれずにただ座っていた。
どれくらい経ったのだろうか、看護師さんがやってきて
「今、お母さんから病院に電話がありましたよ。」
と伝えにきてくれた。
あたしは紀に、
「ちょっと外に行かない?」
と言って連れ出した。

「お母さんに電話してみてよ。あたしは雪おじさんに電話するから。」
「わかった。」
「あ・・・、もしもし。」
「どうだ?」
・・・状況を説明する。雪おじさんは裕に雷おとしてやるから、母と連絡ついたら俺のところに電話してくるように伝えとけ!といって電話を切った。
「紀、お母さんにつながった?」
「留守電になってる。」
「・・・。」
「さっき病院に電話してきてるのに、どうして今は留守電なんだ・・・。」
「わからないよ・・・。」

「おかけになった電話は電波の届かないところにいるか、電源が入っていません・・・。」
「おかけになった電話は電波の届かないところにいるか、電源が入っていません・・・。」
「・・・もしもし。」
「!!」
「咲良?」
「やっとつながった!!今までどこにいってたのよ。っていうか今どこよ。」
「今、タクシーで病院に向かってるの。咲良は今どこなの?」
「紀と一緒に病院だよ。」
「紀も来てくれたの・・・。それで、看護師さんにも聞いたけれど、お父さんの容態はどう?」
「容態はどう?じゃないじゃん。どうして連絡取れないのかって聞いてるの!っていうか、どこに行ってたのょ!?」
「前から約束していたから、○○まで行ってたのょ。でもマサカこんなことになるなんて・・・。」
「どうしてお父さんが入院中なのに、いくら約束でも行くのょ?行くならどうしてお父さんが入院したってこと、伝えていかなかったの?」
「病院の先生が、今すぐどうこうならないから帰ってもらっていいですよって言うから・・・。」
「そうかもしれないけれど、一言入院したってこと言っててくれないと、みんな心配したんだよ。」
「うん。」
「お父さん入院中なのに、お母さんが行方不明って・・・。一体何がどうなってるのかわからないじゃん。」
「咲良の言う通りだね・・・。」
「雪おじさんが、お母さんに電話してくるように伝えとけって言ってた。」
「掛けとく。」
「とにかく、待ってるから。じゃ、きるね。」
・・・ツーツーツーツー・・・

それから暫くして青ざめた顔の母が、タクシーでやってきた・・・。
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誕生日:
1974/01/02
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